軽井沢千住博美術館

過去の展覧会例

2022.03.02 - 12.25Waterfall on Colors~ウォーターフォール・オン・カラーズ~
Waterfall on Colors~ウォーターフォール・オン・カラーズ~
2022.11.09 - 11.27星のふる夜に アンコール(ギャラリー)
星のふる夜に When Stardust Falls… Encore ~アンコール~
2021.3.1 - 12.25開館10年の軌跡展

本展の構成

■第1章千住博の画業の軌跡

「ビルシリーズの誕生」
東京藝術大学絵画科日本画専攻に入学した千住博は、ルネサンス黎明期を想わせる人物画などを描いていました。しかし、真に自分が描きたいと思うモチーフを追求するなかで、自分にとって最も自然だと思える風景を発見します。 それが少年の頃遊びまわったビルだったのです…
「自然のモチーフとの出会い」
画家として時間を描くことをコンセプトとして定めた後、千住のモチーフは大きな広がりを見せていくことになります。都会育ちでそれまで自然というものにあまり馴染みが無かった千住に、新潟の奥只見を旅する機会がありました。そこで観察した森で、多種多様な木が生えていることに気づきます。種類の多様さだけではなく、森には苗木から枯れ木まで同時に存在している事実を知ります。森に時間を見出すことで、森は千住の新しいモチーフの一つになりました…
「滝の誕生」
自由なモチーフの展開がなされる中、千住はハワイのキラウエア火山を取材する中で作品「フラットウォーター」を生み出します。千住が追い求めてきた大きな時間の象徴である宇宙の時間が、あたかも46億年前の地球創生時を髣髴させる光景として眼前にあり、その大きな時間の姿をモノトーンの絵画として描いたのが「フラットウォーター」シリーズです…
「崖の誕生」
「ウォーターフォール」で生まれた再現の技法は、その後「崖」シリーズを生み出します。かつて「フラットウォーター」では岩絵具で岩を描くことで、岩石を表現していました。一方で「崖」シリーズでは、和紙を揉むことで 凹凸の皺を生じさせた画面の上に、岩絵具を流すことで、岩石の表情を生み出す技法が考案されました…
「その他の作品」
千住博が高野山金剛峯寺の襖絵制作の依頼を受けて、開祖空海についての理解を深めようと様々な書籍を読んだもののそのイメージがつかめず、空海の足跡を訪ねてみることにしました。空海が悟りを開いたとされる、室戸岬の御厨人窟(みくろど)を訪ねて、そこで見えたのは、空と海の景色だけでした。そこで目にした風景を描いたのが「海と空」です。「海の幸・山の幸」は、日々私たちに食物を授けてくれている自然についての感謝を説くものであり、「富士朝陽」では、崇高な霊峰富士の姿が描かれています…

■第2章四季4部作

四季4部作は、当初から連作シリーズとして意図されたわけではありませんでした。開館当初のコレクションでは「夜桜満開」を所蔵するだけでしたが、その後、夏の「光」、秋の「晩夏」、そして冬の「冬の一隅」が制作されました。4つの作品に共通するのは光です…

■第3章The Fall:世界の日本画として

千住博が世界的なアートシーンにデビューするきっかけとなったのが、1995年の第46回ヴェネチア・ビエンナーレでの「The Fall」の発表と、名誉賞の受賞でした…

Backstage軽井沢千住博美術館10周年記念新作「冬の一隅」制作風景

絵の具はプラチナを下地に塗り、上から全て天然電気石という美しいグレーだけを使用しています。

テーマは冬の湖畔です。プラチナの色が重く暗く、冬の空や湖面を狙い通りに表してくれています。

元になったスケッチは自宅近くの湖畔の風景です。
冬を想定して葉の落ちる木と落ちない木を想像して描いています。

違う季節の風景を描くと調子が狂うものです。人間も自然の一部なのだと思います。
しかしこの夏はコロナの自粛もあり、閉鎖的な雰囲気の中、冬の景色に集中できています。

2021.9.26 - 11.15THE PUBLIC ART(ギャラリー)
2021.6.3 - 7.4千住博 版画展(ギャラリー)
2020.3.1 - 12.25千住博 -滝 滝 滝-展
2020.10.17 - 11.9千住博 ~高野山金剛峯寺襖絵奉納記念展~(ギャラリー)
2019.3.1 - 12.25千住博 水の記憶展
2018.11.29 - 12.24千住博のパブリックアート展(ギャラリー)
2018.5.16 - 7.17千住博 版画展(ギャラリー)
2018.3.1 - 12.24At World's End -新作「地の果て」に至るモチーフの系譜-